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妄想の果て

616 名前:謙虚な居酒屋民[sage] 投稿日:2010/05/20(木) 02:35:20 ID:俺
>>341
「すまん、ちょっとそこの野菜取ってくれるか?」
「ん?ああこれか、ほら」
「サンキュー」
 台所で食材を切っている霧雨魔理沙に、キャベツを渡す。
 外は暗なり、今は二人で夕食の準備をしている。鍋の中には水が入っていて、その下ではミニ八卦炉が頑張っている。
 まな板の上にはすでに数種類の野菜が切り刻まれている。野菜の多さを見るに、今日は煮込み野菜だろうか?
「とりあえず鍋を見ててくれよ。沸騰したの放置して、噴き出されても困る」
「鍋にかまける分、下ごしらえの時間が減るからか?」
「いや、八卦炉の掃除が大変になる」
 そっちかよ。
「今、鍋か料理の心配じゃないのかよ。とか思っただろ。大変なんだぞアレを磨くのは。ヒヒイロガネだから、下手に傷つけたらそこから魔力が漏れ出してあらぬことが起きるかもしれない。
傷がついたら見た目も悪くなるし、光沢を出すのも意外と面倒だしな」
「それ、ヒヒイロガネ製であることは関係あるのか?」
「ないな」
 魔理沙は包丁を動かしながらきっぱりと答えた。まあ要するに、面倒だと。
「まあいいじゃないか。お前と私、それからあの娘と食べる大事な夕食なんだ。少しくらい手伝ってもバチはあたらんだろう?」
「へいへい、分かりましたよ」
「うむ、素直でよろし──あいた!」
 こちらを時々見ながら野菜を切っていた魔理沙が、突然声を上げる。
「どうした?」
「あ、いや、ちょっと指切っちまってな……ははは」
「おいおい大丈夫か?ちょっと見せてみろ」
「お前……こんなの見て喜ぶような趣味があったのか……」
「違うっての、いいから見せやがれ」
「はいはい、ほらよ」
 魔理沙が左手の人差し指を見せる。傷はそれほど深くはないが、出血量はすくないものの傷に見合わない量だった。
「何やってんだよまったく……」
 そう言い終えると、すぐに魔理沙の傷ついた指をくわえた。
「な、何やってんだよ!汚いだろ!ちょっと離せよ!」
 指を今すぐ抜きたいのだろうが、状況を考えるにそうもいかない魔理沙が怒る。
「何だよ、恥ずかしいのか?」
「違うってのこの馬鹿!汚いって言ってるだろう!人の血を舐める趣味があるなんて思ってなかったぞ!」
 傷口を舐めながら魔理沙の顔を見ると、耳まで真っ赤である。相当恥ずかしいんだな。
「いいから大人しくしてろ。汚いと思ってるならそもそもやらん、今はバイ菌が入らないようにするのが先だろうが」
「だ、だったら絆創膏か軟膏か……」
「腹減ったって、愛しい娘に怒られてもいいのか?」
「う……」
「いいから大人しくしとけ」
 それから魔理沙は大人しくなり、傷口の消毒に専念することができた。
 
 随分と舐めていたが、そろそろ血が止まっただろうか?
 指を口から離すと、魔理沙はそっぽを向きながら傷ついた指を押さえる。
「……ふん、美味かったか?私の血は」
「全然」
 即答。
「……それはそれで何か腹立たしいな」
「まあいいじゃないか、それより早く作ろうぜ」
「はいはい分かりましたよ……」
 魔理沙は包丁を握り、切りかけの野菜と対峙する。だが、いつまで経っても切ろうとしない。
「……」
「どうした?痛むのか?」
「……」
 しばらく黙っていた魔理沙だが、何を思ったかいきなりさきほど傷つけた指をくわえた。
「お、おい何やってんだ」
「いや、お前の消毒だけじゃ頼りないからな」
 魔理沙がニヤニヤとしている。何か企んでるな。
「いや、でもお前それ……」
「ん?どうした?」
「か、間接……」
「ん?『何だよ、恥ずかしいのか?』」
 このやろう、さっきのお返しか。反論したいし反撃もしたいが、いかんせん自分でも顔が熱くなっているのがよく分かる。
魔理沙もそれを見てさっきよりニヤニヤしている。
「お前──」
 恥ずかしさと勢いに任せて、抱きしめるか唇でも奪ってやろうかと思った。
 だがそれを行動に移そうとしたとき、今のほうから物音がした。
「ままー、ぱぱー。ごはんまだー?」
 そこには幼い少女、自分たちが最も愛する愛娘が立っていた。右手には小さな箒を持ち、左手は減っているお腹に添えられている。
 第三者の乱入により、我に返った自分と魔理沙。自分たちが今何をしたか、何をしていたかを思い出して体温急上昇。
「な、なあ早く夕飯作ろうぜ!」
「あ、ああそうだな!俺は鍋を見ているよ!」
「ま、任せたぜ!」
 慌てて夕食の準備を始める二人。
 それをよく分からない様子で見る二つの目と、一つレンズがそこにはあった。
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     ______
    ´>  `ヽ、
   _,.'-=[><]=.,_
   ヽi <レノλノ)レ〉'
    ノレ§ ´ -`ノ)  ごめん何でもない
      /フニつヽヽ
    くク/_入⌒)`)─────────────────
    /
  ./



たまにはいいよね、こんな思春期の中学生みたいな妄想も。

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日記 | コメント(0) | トラックバック(0)2010/05/20(木)02:38

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プロフィール

隼馬 悠

Author:隼馬 悠
東方厨。魔理沙と幼女を愛する変態。
主に日記、ときどき妄想文。ごくまれにプログラムの話。
書けるのはC++だけ。
そのうち、創想話に何か投げようかと画策する無謀者。

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